株式投資のはじめ方

【株式投資のはじめ方10】配当のメリット・デメリット、配当王・配当貴族とは

Photo by Geetanjal Khanna on Unsplash

「配当金」

ああ、なんて良い響きなんでしょう!まさに天の恵み。笑

配当を欲しがらない人なんて、世の中にはいないでしょう。

だって、まさに不労所得なわけですから。

さて、この配当に関しても、色々と考えさせられることがありますので、見ていきましょう。

配当収入の扱い方

配当をもらったら、どうしますか?

生活費に当てるでも欲しいものを買うでも、当然ながら「使う」という選択肢がありますね。

すると不労所得だけで生活費がまかなえるようになるよう、この配当収入を大きくしようと、株式保有額ベースを大きくしていくインセンティブが働きます。

ただその際、「再投資」というやり方を行うと、株式保有額が増えていくスピードが早まります。

配当金がまだ数千円や数万円と比較的小規模である段階では、それを使ってしまわずに、再投資のための資金にして、追加で株を購入するのです。

すると、どんどんと保有株が増えていき、そこから生まれる配当収入も増えるという好循環のスパイラルに入っていけます。

また、配当収入には税金がかかることも見逃せません。

日本株から生まれる配当金には、約20%程度の税金がかかります。

企業にとって配当を出すということ

そもそも企業にとって、配当を出すとはどういうことでしょうか?

それは、出資をしてくれている株主のためにお返しをする行為となります。

ただ、その年に稼いだ利益の中から配当を捻出して株主に返すわけですが、配当を出さないというオプションを取り得たことも忘れてはいけません。

それはどういうことかというと、その配当に回したコストを、将来の成長のための活動に回しておくことも出来たということです。

新製品や新サービスの開発費、人材育成費、広告費などなど、様々な使い方が考えられます。

しかし配当を出すということは、そういった将来成長を一部犠牲にしているということになるのです。

逆に新興ハイテク企業の中には、あえて配当を出さず、将来の成長のために使っているところもあります。有名なところでは、アマゾンがそれですね。徹底したその哲学のおかげか、類稀なるスピードで急成長し、今の地位を築いたといっても過言ではないでしょう。

私たち個人投資家の立場としても、投資先の企業が、配当を多く出して株主還元の姿勢を明確にしているスタイルなのか、それとも配当を出さずにそのコストを将来の成長に振り分けることで急成長を目指すスタイルなのか、理解することが大切です。

どちらが正しいとか間違えているというわけではないので、自分に合ったスタイルを見つけたいものです。

高配当を出す会社は有り難いですが、それだけ本業への投資を犠牲にしているとも考えられます。

逆に配当が少なくとも、本業への投資に振り分けているのであれば、その会社の成長が期待できるというものでしょう。

「配当王」や「配当貴族」とは?

ここで、配当収入を主目的に投資をしている方であれば誰しもが聞いたことのあるであろう、「配当王」と「配当貴族」について書きます。

「王」と「貴族」だなんて、キラキラしていて素敵な感じですね!

配当王 Dividend King

配当のことを英語で「Dividend (ディビデンド)」呼びます。

配当王は、「Dividend King (ディビデンド キング)」。

これはどういうことかというと、「50年以上にわたって配当を増やし続けている企業」のことです。

はい、50年以上も!

その間、様々な不況や環境の変化があったでしょうが、配当を増やすこと(増配と言います)が、もうその企業のDNAになっているんですね。

この実績がひとつの信頼になりますので、配当狙いの投資家にとって、安心して買える銘柄であるというわけです。

リストがこちら。2019年までの実績で28社もあります。

企業名 シンボル 連続増配年数
American States Water AWR 65
Dover Corp. DOV 64
Northwest Natural Gas NWN 64
Emerson Electric EMR 63
Genuine Parts Co. GPC 63
Procter & Gamble Co. PG 63
Parker-Hannifin Corp. PH 63
3M Company MMM 61
Cincinnati Financial CINF 59
Colgate-Palmolive Co. CL 57
Johnson & Johnson JNJ 57
Coca-Cola Company KO 57
Lancaster Colony Corp. LANC 57
Lowe’s Companies LOW 57
Nordson Corp. NDSN 56
Farmers & Merchants Bancorp FMCB 55
Hormel Foods Corp. HRL 54
Tootsie Roll Industries TR 53
ABM Industries Inc. ABM 52
California Water Service CWT 52
Federal Realty Inv. Trust FRT 52
Stepan Company SCL 52
Stanley Black & Decker SWK 52
Commerce Bancshares CBSH 51
SJW Corp. SJW 51
H.B. Fuller Company FUL 50
Altria Group Inc. MO 50
Sysco Corp. SYY 50

 

配当貴族 Dividend Aristocrat

配当王に続いて、お次は配当貴族です。

配当貴族は英語で「Dividend Aristocrat (ディビデンド アリストクラット)」と呼びます。

配当王ほどの長さではないものの、S&P500に名を連ねる大企業で、且つ、25年以上にわたって増配を続けている企業のことです。

もうそれだけで信頼性バッチリのように感じてしまいますね。

その顔ぶれが、こちら。(2019年実績)

企業名 (シンボル) 連続増配年数
Dover  (DOV) 64
Emerson Electric (EMR) 63
Genuine Parts (GPC) 63
Procter & Gamble (PG) 63
3M (MMM) 61
Cincinnati Fin. (CINF) 59
Coca-Cola (KO) 57
Johnson &Johnson (JNJ) 57
Lowe’s Companies (LOW) 57
Colgate-Palmolive (CL) 56
Hormel Foods (HRL) 54
Federal Realty Inv. Trust 52
Target (TGT) 52
Stanley Black & Decker (SWK) 52
Sysco (SYY) 50
Becton Dickinson (BDX) 48
Leggett & Platt (LEG) 48
PPG Industries (PPG) 48
W.W. Grainger (GWW) 48
Kimberly-Clark (KMB) 47
PepsiCo (PEP) 47
VF (VFC)  –  47 47
AbbVie (ABBV) 47
Nucor (NUE) 46
Abbott Laboratories (ABT) 46
S&P Global Inc. (SPGI) 46
Wal-Mart Stores (WMT) 46
Consolidated Edison (ED) 45
Illinois Tool Works (ITW) 45
Automatic Data (ADP) 44
Archer-Daniels Midland (ADM) 44
Walgreens Boots (WBA) 44
McDonald’s (MCD) 44
Pentair (PNR) 43
Clorox (CLX) 42
Medtronic (MDT) 42
Sherwin-Williams (SHW) 41
Franklin Resources (BEN) 39
Aflac (AFL) 37
Air Products & Chemicals 37
Cintas (CTAS) 37
Exxon Mobil (XOM) 37
Brown-Forman (BF.B) 36
AT&T (T) 35
McCormick & Co. (MKC) 33
Cardinal Health (CAH) 33
T. Rowe Price  (TROW) 33
Chevron (CVX) 32
General Dynamics (GD) 28
Ecolab (ECL) 27
People’s United Financial (PBCT) 27
Roper Technologies Inc. (ROP) 27
A.O. Smith (AOS) 26
Caterpillar Inc. (CAT) 26
Chubb Ltd (CB) 26
Linde PLC (LIN) 26
United Technologies (UTX) 25

 

まとめと注意点

このように配当と一言にいっても、様々なことを考えさせられます。

配当収入を主目的に投資をするべきか?それとも配当を出さずとも、それを本業の成長に投資している企業に投資をするべきか?

これには正解はないので、自分の価値観に合ったスタイルを見つけていくことが必要になります。

また、配当を受け取ったとしても、タネ銭が大きくなるまでは、すベて再投資に回すくらいの方が、保有額ベースが成長するスピードが早まります。

また、高配当銘柄を狙う際、配当王や配当貴族の企業銘柄に投資をすることは、とても安心感の得られる手法です。

 

ただし、だからといって盲目的になってはいけません。

25年も50年も増配を続けていくということは、並大抵のことではありません。

かのGE(ゼネラルエレクトリック)ですら、リーマンショック時に30年以上続いた連続増配年数記録をギブアップしています。

そしてそのGE、2018年からは1株あたり1セントと、ほぼ無配に等しい配当支払いに落ち込んでいます。

あの世界を代表するGE、世界中のビジネスパーソンが学びの対象としたGEですら、このようなことになるのです。

配当王銘柄や配当貴族銘柄に投資をすることは、一定の安心感のある手法です。

ただ、分散することだけはお忘れなく!

 

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